高校生発表

内 容 紹 介

宮城県内の各高校ではスーパーサイエンスハイスクールや独自の研究プログラムを実施し、生徒たちによる科学研究が行われています。 今回のアースサイエンスウィーク・ジャパンでは、SSH校を含む高校による研究成果発表を行います。


各参加予定高校:多賀城高等学校、仙台第三高等学校、古川黎明高等学校、宮城第一高等学校

各参加予定高校一言アピール

古川黎明高等学校

私たち古川黎明高校自然科学部では、天文、地熱発電、ロボット、微生物燃料 電池の四つの分野に分かれて研究を行っており,今回は天文と地熱発電の二班に よる研究を発表します。

天文班は、流星の分光観測による発光メカニズムの研究を行っていて,現在は 分光の画像の観測を中心としてさらなるデータ集めをしています。

地熱発電班は、地熱発電に関する課題のアプローチについて研究しています。 現在は地熱発電の模型の製作をし、模型の改良や発電効率について研究し、模型 の発電効率を上げることを目標に研究をしています。

今回の発表を通して研究をより深めていければ幸いです。

仙台第三高等学校

仙台第三高校は宮城県内で初めて理数科を設置した学校です。平成22年度から第一期のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校として、平成29年度から第二期のSSH指定校として、理数科にとどまらず、自ら学ぶことを大切にした探究活動・課題研究を中心とした学習展開を行っています。

今回は2グループの発表を実施します。一つは理数科の2年生の地学班が実施している「課題研究」です。地学班では仙台西部を歩き、地史の解明に向けてフィールドワークに取り組んでいます。現在までの研究結果をポスターで紹介します。もう一つは本校で取り組んでいる「SS栗駒フィールドワーク」の活動の紹介です。1、2年の普通科・理数科を問わず、希望する生徒が参加できる野外巡検です。栗駒山麓ジオパークでの学習及び調査の内容について、生徒が分担して作成したポスターを紹介します。

仙台第一高等学校

宮城県仙台第一高等学校では、「学術研究」という時間に物理・化学・生物・地学・数学・情報という理数系ゼミのほかに、国語・地歴・公民・英語・保健体育・音楽・家庭・災害研究を加えた14ゼミの中からも、個々人の興味関心のある分野を選び、研究活動を行っています。

今回は、物理ゼミのグループから「宇宙線fluxと気象要素との相関」というテーマで研究発表を行います。宇宙線とは、宇宙から飛来する高エネルギーの放射線のことです。この宇宙線は、気温や気圧といった気象要素との相関があるという仮説が一般に知られており、京都府舞鶴市で測定した先行研究では、この仮説が成り立つという結論が導かれています。

そこで、私たちは気候の異なる宮城県仙台市での測定を行うことで、この仮説の検証をしました。また、湿度との相関についても調べました。

なかなか触れる機会の少ない宇宙線ですが、今回の発表を通して皆さんに宇宙線が身近に感じていただけると嬉しいです。


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宮城第一高等学校

宮城第一高校は1学年「普通科」5クラスと「理数科」2クラスあります。
今回の研究は理数科における授業「課題研究」の取り組みで行いました。

数学・物理・化学・生物・地学の5つの分野に分かれ、週1時間、1年間のグループ研究をとおして、科学の方法「仮説・実験・検証」を学び、科学的思考力やプレゼンや論文作成などの表現力を身につけます。

この理数科は次年度春より「国際・理数探究科」となります。これまで理数科で培われた学びが発展され、実社会で起きている課題の解決策を考え、行動したりする授業があり、より深い思考力・創造力・表現力を鍛え、未来の社会を作るリーダーを目指す学科となります。

1年次は共通の授業で学び、2年次から国際探究科と理数探究科と分かれ、国際的な理解を深めるために、オンラインで海外の学校とつないだ授業やオーストラリアへの研修旅行を計画しています。

探究科としても課題研究の取り組みは継続されますが、理数科として最後となる今回は生物分野より、生態系のなかで酸素を発生しない光合成をする細菌たちが、汚れた水をきれいにする浄化の役割について研究発表を行います。

多賀城高等学校

東日本大震災の被災地にある多賀城高校は,平成28年に全国2例目となる防災系専門学科「災害科学科」を開設しました。令和30年にSSHの指定を受け,今年でⅠ期4年目を迎えます。

「防災・減災をイノベーションする科学技術人材育成のためのプログラム開発」をSSHの研究開発課題として,多様な学校設定科目や課題研究を主とした探究活動を通して,科学的思考力や実践力,表現力を身に付けています。

今回の高校生発表を通して,諸課題に対する解決策を皆さんと一緒に考えたいと思います。